○あらすじ 「ちょうふくやまのやまんばがこどもうんだで、もちついてこう。」 ある夜、村の空に大きな声が響きわたった。そこで村じゅう集まって、大さわぎで餅をついたが、届ける者がいない。相談のすえ、力自慢の若者ふたりと、ばあさまひとりがいくことになった。ところが、若者ふたりは途中でこわくなって逃げてしまい、残ったのはばあさまひとりきり。ようようのことで、やまんばのうちにたどりついたが・・・。 ばあさまの知恵と勇気が、村に幸せを運んできます。秋田県に伝わる伝説をもとに描く絵本。
○編集部より ★数々の受賞に輝く民話絵本の代表作★ 民話絵本のさきがけとして、1967年に刊行されました。ロングセラーとなった人気の秘密は、民話の世界をあますところなく伝える作家の語り口と、画家の色彩感あふれるダイナミックな絵、そして何より、大らかな人間味豊かな物語世界にあるといえるでしょう。
山姥の民話と言えば、人を食べたりと恐ろしいイメージが有り読み始めから怖い話だろうと思いながら読んであげました。読み始めから、村人が月見をしていると、雲行きが変わり雨が降るやら、雹が降るやら、風も強くなり、どこからか声が聞こえてきます。話が進むにつれて子供達も、「今度は食べられるかもしれない」と何度も言いながら聞いていました。でも、あかざばんばが、餅を届けに行き、山姥が言ったとおり21日間山姥の世話をして、やまんばのにしきをもらって帰る所までくると、「あれ?この山姥はいい人じゃない!」と子供も言い、私もこの山姥は、すごく豪快な人だなぁと思いました。子供は、あかざばんばの勇気ある行動に関心を示しました。村人が、てっきり、山姥に食べられたと思っていたあかざばんばが、村に帰って来た時の村人達の驚き様もおもしろいですよ。また、後ろの方に、〔うしかたとやまんば〕の民話も有るので両方を読み比べてみるのもいいですよ。 (ぷちどりーむさん 30代・ママ 男の子8歳、男の子5歳)
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