息子が2歳の時に乗り物が出てくる絵本が大好きで、当時、本屋で
この絵本の中身をパラっと見た時に電車の絵が見えたので、購入しました。
帰ってきて、早速読み聞かせると、親の私は、「おれんじいろのねこ」
「4りょうめはどうぶつせんよう」など、あまりの奇想天外さにプラスして、
何ページかに使われているやまぶき色の背景のショッキングな鮮やかさにも
圧倒され、?マークばかりの読後感になってしまい、正直なところ、理解でき
ない絵本でしたが、(私の母、息子にとっては祖母も同じ反応でした)、
意外なことに当の息子本人は気に入ったみたいでした。
そして、それからも時々、読んでくれと持ってきて、親の私が苦笑いして
しまったという曰く付きの絵本でした。先日、それから3年経って久しぶりに
読んでみると、この絵本の魅力が分かってきたような気がします。
雨が降ってきたから、お父さんに駅まで傘を持っていってあげるなんて、
きっと今の時代には殆どすたれてしまった心遣いですよね。
今だったら、お母さんが車でブーンと駅まで迎えに行くか、お父さんが
100円の傘を買って自力で戻ってくるって感じでしょうか。
そして、他のおじさんにくっついて、さっと改札を抜けるなんていう
スリリングなことは、今はこれまた出来なくなってしまったんじゃ
ないのかなぁ。
子供にとって、それは大冒険のはじまりですよね。一緒にドキドキするようです。
親は、お父さんと行き違いになってしまったら、どうするの?と、無謀でしょう
と思うのですが...
4両目は動物専用って、動物たちは一体どこに行くのかな?
そこに乗っている動物たちの実に面白い個性の描写も、今になってみると、
とても面白いし、きっと、子供には最初から理屈ぬきに、そのページページの
面白さを純粋に感じることが出来る絵本だったんでしょうね。
最後には一緒になって、かおるがお父さんに会えることを祈っていました。
本当に会えてよかった!
でも、あの“おれんじいろねこ”って一体何者だったのでしょう..