本が読めるようになりたい――それが少年の望みだった
ぼくは、朝暗いうちから仕事に出かける。朝食ぬきでお腹がなっている。でも、ぼくの望みは朝食ではない。本が読めるようになりたい。本にはぼくの知らない何かがかくされている――。ぼくの必死な望みをわかってくれたママは、ぼくに小さな青い本を渡してくれた。黒人教育家ブッカー・ワシントンの少年期を描いた絵本。
奴隷から解放された黒人ですが、貧困、無学問から解放されるまでにはとても大変長くて険しい道のりがあったのです。
岩塩の精製所で働くブッカーの家族は、生活のために他のことを考えるゆとりがありません。
ブッカーの言葉を学びたいという意欲がひしひしと伝わってくるお話です。
黒人教育者となったブッカーのために脚色されているのかもしれませんが、映画のカットシーンのような絵が、絵本の背景にある物語を語っています。
自分の名前の綴りが判っただけであれだけ喜ぶブッカー、自分の名前の文字をいとおしく見つめるブッカー。
この感動は、子どもにはストレートに伝わると思います。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子13歳)
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