ぷっくり ぽっこり(偕成社)
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9件見つかりました
宮沢賢治の初期の作品だとは知りませんでした。チュンセ童子とポウセ童子の双子の星がかわいくて、なんとも幻想的なお話でした。歌など、美しい言葉にも魅入られます。ただ、文章だけだと、子どもには読みづらいかと思えるのですが、美しい絵があるから、物語の世界にはいりこみやすくなってます。本当に素敵な絵なので、見入ってしまいました。
投稿日:2024/02/13
宮沢賢治の透き通るような文章と、平澤朋子さんの青く幻想的で美しい挿絵がとても素晴らしかったです。 「銀河鉄道の夜」や「よだかの星」同様、賢治の描く星々のお話は不思議で美しく、想像力がどこどこまでも広がっていくようです。 そこに美しい挿絵が添えられることで、自然とその世界の中へ引き込まれ、まるで映画を見ているような、出来ることならいつまでもこのお話の中にいたい気持ちになりました。 とにかくチュンセ童子とポウセ童子が可愛らしく、二人のなんと心が清らかで慈悲深いこと! 赤いヒトデは、空の星が悪いことをして海に沈んだ姿だったのですね。 この作品の中には賢治が作詞作曲した「星めぐりの歌」が出てきます。 テレビなどで耳にすることがありますが、本当に心に沁みる歌ですね。 夜空の星を見上げた時、ふと双子の星を探したくなる、そんな素敵な絵本です。
丁寧な言葉づかいの文章と幻想的で神秘的なストーリーにぴったりな美しい絵が相まって、一気に引き込まれていきます。優しく真面目な双子の星とそのほかの個性あふれる夜空の星たちとのエピソードは、私たちが知らないところで実際に起こっていてもおかしくないような世界に不思議と思えてくるのです。 一話目では、双子が仲違いに巻き込まれたときや時間までに元のお宮の場所に戻れるかどうかわからない道中にヒヤヒヤしました。 二話目でも、乱暴ものの彗星の嘘に気づかないまま海に沈むことになってしまいピンチの状況が続きます。 しかし、どちらも最終的には、双子の優しさや真面目で謙虚な姿勢が周りにも良い影響を与えていき、その様子に安堵できました。 絵本としては読み応えがあるので、大人向けかもしれないと思いましたが、教訓的な要素もあり、子どもにも読み聞かしせたい名作だと感じました。ぜひ星めぐりの歌とともに作品を楽しみたいです。
投稿日:2024/02/14
ミキハウスの宮沢賢治シリーズは、どれもその世界観を見事に表現され、難解な物語をわかりやすく届けてくれるので、子どもたちに自信を持って手渡すことができます。 この双子の星も、私にとっては難しいお話でしたが、平澤朋子さんの描かれる絵が素晴らしく、こんなお話だったんだ!と改めて深く味わえ楽しめました。 空と海の彼方に吸い込まれるような、綺麗な絵。チュンセ童子とボウシ童子の愛らしさ。星めぐりの歌が聞こえてきそうだなぁと思っていたら、最後に楽譜まで! 学生の頃、理解に苦しんだ賢治作品だったのですが、改めて楽しむことができて、とても嬉しいです。 また新たな作品に出会えることを楽しみにしています。
投稿日:2024/02/12
こういった本は、やはり絵が有るととてもイメージが湧きやすくなるんだな、と思いました。文字だけの作品を読んでいると何だかかたくて難しい感じがするので苦手なのですが、絵がついただけでこんなにもイメージが変わるとは。本当に美しくて素敵でした。 ちょっとまだうちの下の子には早いかなという感じなのですが、大人が読むにしても文字だけの作品よりこちらの方が100倍おすすめです。 とにかく絵も色使いも美しいので、文章がすーっと頭に入ってくる感じで良かったです。
投稿日:2024/02/05
双子の星、チュンセ童子、ポウセ童子のエピソード。 宮澤賢治さんの天文の知識から紡がれたストーリー。 作詞作曲の星めぐりの歌がしっかりと入っているのが嬉しいです。 双子は星座ゆかりのからすやさそり、くじら、うみへびなど、に だまされたり、けんかに巻き込まれたり、助けられたりしながら、 王宮の任務に誠実に生きている姿が清々しいです。 平澤朋子さんの絵は、ブルーを基調とした夜空の世界を、 静謐に造形。 童子たちが本当にキュートな存在感で、澄んだ心模様を体現しているようです。 宮澤賢治さんの奥深い物語世界をイメージするサポートとしてもよさそうです。
投稿日:2024/02/02
ミキハウスの宮沢賢治の絵本はシリーズでたくさん出版されていて、色々と読みました。それぞれに有名な作家さんが個性豊かなイラストを描いているところが楽しいです。 こちらのイラストは、児童書『しずかな魔女』などの挿絵を描いている平澤朋子さんが描いています。美しい色彩がとても印象的です。 おはなしはちょっと難しいのですが、夜空の幻想的な風景に引き込まれ、まるでその世界にいるような感覚を味わえました。
投稿日:2024/01/31
「双子の星」は、宮沢賢治の作品の中でも苦手な童話です。 星座を題材に取りあげた仮想空間を頭でイメージできないからです。 おまけに、宮沢賢治の作った歌まで組み込まれています。 文字からだけでは、この空間を膨らませられないでいました。 この絵本は、そんな私の苦手意識を払拭してくれました。 平澤朋子さんの描く世界は、この物語を昇華して、私を納得させてくれました。 登場するキャラクターが生き生きとしていて、躍動感があります。 物語の深淵まで表現してくれました。 この絵本には、用語解説もあり、歌の譜面まであって、とても重厚です。 欲を言えば、映像化したものでもあって、曲の入ったDVDでもついていたら、これ以上のものはないのですが。
投稿日:2024/01/29
絵本にしては長い文章で、読み始める前は途中で飽きてしまうのではないかと不安でした。 けれど、読み始めると……。 お話が次々に展開していくので私の心はぐいぐいと引っ張られ、一気に最後まで読むことができました。 素晴らしい……。 私もこのようなお話が書きたいと思わせてくれるような、素敵な絵本でした。
投稿日:2024/01/23
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