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世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

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ジュンイチ

パパ・60代・東京都

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ジュンイチさんの声

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自信を持っておすすめしたい 傑作の一言しかありません  投稿日:2010/10/11
百年の家
百年の家 作: J・パトリック・ルイス
絵: ロベルト・インノチェンティ
訳: 長田 弘

出版社: 講談社
表紙の重厚な絵に惹かれて読んだのですが、久しぶりに魂を大きく揺さぶられる絵本に出合いました。
これは傑作だとしか言いようがありません。
バージニア・リー・バートンの「ちいさいおうち」を、現実的に時代背景を検証して、家の目線で人の歴史を描ききったものと言えば良いでしょうか。

物語は、1656年にこの家が建てられたシーンから始まります。
この年は、ペストが大流行した年。
その家は、長い年月を経て誰も住まなくなります。
1900年になり、ここからが本当の物語の始まりです。
日本で古民家は、なかなか残りませんが、ヨーロッパでは、平気で100年を越す家が存在すると良く聞くのですが、まさにそんな感じです。

1900年にこの廃屋を見つけたのは子供たち。
そこから、家の改築が始まり、ここに住む人達は工夫を重ね、強い品種の果樹を育てます。
結婚、誕生、第一次世界大戦、戦死、第二次世界大戦、子の旅立ち、死と、家はその出来事を静かに見守っています。
幸せな出来事もあれば、不幸な出来事もある。
生誕の至福、収穫の喜び、戦争の悲惨さ、別れの悲しみ等等、人々は1日1日を積み重ねていき、それが歴史を織り成していく、そんな当たり前のことを深遠な言葉で語りかけてきます。

精緻な絵は、重厚で1枚1枚が美術館にあってもおかしくない程の出来栄えです。
年を追うごとに成長あるいは、枯れ果ててしまう木々、少しづつ手が加えられる家や外溝等の変化も、歳月の重みを丁寧に表現しています。
エンディングの明るい色調の家への建替えも、明るい未来を暗示しているように感じられました。

そして、何よりもこの作品の凄さは、文章の力強さにあります。
4行に纏めた文章は、どれも、心の琴線に触れるもの。
抒情詩のようにすら思える素晴らしい珠玉の言葉が散りばめられています。

明らかに大人の絵本です。
それも上質この上ない作品なので、是非読んで頂きたいと思います。
感じ方はそれぞれだと思いますが、自分の人生について考えさせられることは間違いないはずです。

私にとっては、手放すことの出来ない1冊となりました。
参考になりました。 2人

なかなかよいと思う リズミカルな文章が良い  投稿日:2010/10/11
おにぎりくんがね‥
おにぎりくんがね‥ 作・絵: とよた かずひこ
出版社: 童心社
「おいしいともだち」シリーズの中で、最も評価の高い作品です。
とよた かずひこさんと言えば、我家では「ワニのバルボン」シリーズが人気があります。

「おにぎりくんがね・・
 にぎにぎ にぎにぎ にぎにぎ」
と言うシーンから始まります。
今回は、自分自身でおにぎりを作るという趣向です。

3つのおにぎりが、だんだんとおにぎりになっていく過程が、なかなか面白いものです。
特に良いのは、リズミカルな言葉のテンポ。
3つのおにぎりそれぞれに、3つの言葉があるので、それが奏効しています。

おにぎりのキャラクターも親しみ易いものなので、人気を博することでしょう。
ただ、一寸気になったのは、海苔の色。
やはり、おにぎりの海苔は黒が定番なので、オーソドックスに描いて欲しかったと思います。

食育にも役立つ絵本としてオススメします。
参考になりました。 0人

なかなかよいと思う 話がユニーク  投稿日:2010/10/11
カミーユせんせいはまほうつかい!?
カミーユせんせいはまほうつかい!? 作・絵: ジャック・デュケノワ
訳: 石津 ちひろ

出版社: 大日本図書
ジャック・デュケノワは、フランスの絵本作家兼幼稚園教師。
おばけのシリーズが沢山出版されていて、人気が高いようです。

この作品は、「きりんのカミーユ」シリーズの第1段。
2作目から読んだのですが、話の脈絡が繋がっていないので全く別物という印象です。
カミーユは、学校の先生だったとは驚きの展開です。

入学式の1日を描いています。
生徒が花を一輪ずつ持ってくるというのは、お国柄なのでしょうか、中々良い風習ですね。
最初の授業で生徒が描いたきりんの絵が、立体化して動き出すという展開はなかなかユニーク。
1年が描く絵だから、絵自体が本当にバラバラというのも、リアリティがあります。
一緒に授業を受けるシーンなんかは、見ていて実に楽しいものです。

何と言っても、絵から抜け出たきりん達が秀逸。
カミーユのキャラクターが霞んでいるくらいです。
この魔法使いという路線で、シリーズ化をして欲しいものです。
参考になりました。 0人

なかなかよいと思う 国松さんの絵の色調が綺麗  投稿日:2010/10/11
おしゃれなかばのヒッポ・ヒッポ・ルー
おしゃれなかばのヒッポ・ヒッポ・ルー 作: おのりえん
絵: 国松エリカ

出版社: 偕成社
フンガくんシリーズが我家で人気の国松 エリカさんが絵を描いていたので読んでみました。

物語は、かばのヒッポ・ヒッポ・ルーが、おばあちゃんの家に出かけるシーンから始まります。
7人の弟達が、みんな連れて行けとうるさいのですが、これってどの家庭でもある風景です。
1人だけに決まって出発するのですが、手がかかることかかること。
何とか到着したおばあちゃんの家で、貰ったプレゼントがグッド。
何とも言えないオチに続くもので、上手いエンディングだと思いました。

全体を通して、国松カラーの絵が良いです。
特に、こうしたアフリカの草原には、ピッタリくるものだと思います。
物語のテンポも良く、スマッシュヒットと言える作品です。
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ふつうだと思う 形認識の絵本  投稿日:2010/10/10
ぼくはまる
ぼくはまる 作・絵: 三浦 太郎
出版社: ブロンズ新社
最近とても注目している三浦太郎さんの作品。
三浦太郎さんは、2005年8月に「ぼくは」で日本デビューし、この作品は2006
年1月ですから、ごく初期の作品となります。
それまでは、海外で活躍していたという履歴の持ち主です。

○を認識させる絵本と言うのは数多く出版されているのですが、三浦さんならどんな作品になるのだろうと期待を込めて読みました。
正直言って、ごく普通の絵本。
期待した三浦さんならではの綺麗な発色と独特のキャラには、お目にかかれずじまいでした。

大きな期待感を抜きにすれば、○を認識させる絵本としては及第点ですし、ボードブックになっているのも好感が持てます。
早めに読み聞かせしてあげると良いと思います。
参考になりました。 0人

ふつうだと思う 1という概念の絵本  投稿日:2010/10/10
ひとつ
ひとつ 作: マーク・ハーシュマン
絵: バーバラ・ガリソン
訳: 谷川 俊太郎

出版社: 福音館書店
原題は、「Only One」

かぞえきれないほど ほしはあるけど
そらはただ1つだけ
という書き出しで物語は始まります。

1という数の無限大の広がりを示している絵本なのですが、一寸絵本としてはどうかとの疑問が残りました。
確かに選手は9人で野球チームは1つというような概念はそうなのだけど、敢えて絵本とするのだったら、もっと遊び心がないと聞き手は飽きてしまいます。
数字の絵本としても中途半端な感じがします。

絵自体は重厚な感じで、再話とかにピッタリの絵柄なのですが、文章との相性は今一歩かと思いました。
参考になりました。 1人

ふつうだと思う オシャレな絵本  投稿日:2010/10/10
サンキューベア
サンキューベア 作・絵: グレッグ フォリー
訳: 藤井郁弥

出版社: マガジンハウス
グレッグ・フォリーは、ファッション誌の「ヴィジョネア」や「ヴィー・マガジン」「ヴィー・マン」のデザインや創作を担当、この作品が最初の絵本になります。
訳は、藤井フミヤ。
初めての翻訳ですが、その理由は翻訳したい絵本に出会えたからというもの。

物語は、子ぐまが小さな箱を見つけるシーンから始まります。
その箱をネズミくんにあげようと思って捜しに出かけます。
途中、色々が動物に出会いますが、小さな箱に誰も見向きもしません。

果たしてネズミくんは喜んだのかは、読んでのお楽しみということですが、価値観の相違はあるということを示唆したかったのか?
それとも、一緒に喜びあえる友達がいることこそ至福であることを伝えたかったのか?
最後まで理解できませんでした。

オシャレな絵本であることに間違いはなく、気軽に読み聞かせできる絵本だと思います。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 古典だけど、新しい  投稿日:2010/10/10
ちいさいじどうしゃ
ちいさいじどうしゃ 作・絵: ロイス・レンスキー
訳: わたなべ しげお

出版社: 福音館書店
1934年のアメリカの作品。
邦訳は、1971年が最初で2005年に復刊されています。
1971年版はモノクロ、2005年版はカラーとなっているようです。

今回読んだのは復刊の方ですが、何と言ってもレンスキーの描く自動車が良いです。
絵本において、様々な自動車が登場しますが、子供の目から見ると最高峰に位置するものだと思います。
クラッシックな自動車を、程よく簡略化しているのですが、平面図との相性が抜群なので、たまらなく魅力的に思えるのでしょう。

物語自体は、スモールさんが自動車に乗ってドライブして帰ってくるまでを描いた単純なもの。
ところが、出発の前段階でも、油を注しタイヤに空気を入れラジエーターに水を入れたりと、工程を丁寧に描いています。
ほんの些細な出来事なのですが、全体を通して挿入されているので、子供の興味を惹きつけることに繋がっています。

文章量は比較的多いのですが、これなら決して飽きることなく読み聞かせできると思います。
本のサイズも適正なので、2歳ぐらいからのお子様に是非オススメします。
シリーズ化しているので、この自動車編から入って、気にいれば次の作品に広げていける楽しみもある作品です。
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なかなかよいと思う キャラクターが魅力的  投稿日:2010/10/10
バルンくん
バルンくん 作: こもり まこと
出版社: 福音館書店
「バルンくん」シリーズ一冊目。
小森さんは、子供の頃から自動車が大好きだったということですが、やはり、その描く車にこだわりが感じられます。

描かれた車は、オースチン・ヒーレー・スプライト。
1958年〜1961年までイギリスで生産された超小型のロードスター。
イギリスで“The Frog Eyes”、北米で“Bug Eye”、日本で“カニ目”というニックネームが付けらたスポーツカーの傑作です。
何と言ってもニックネームがつけられた位の可愛らしいボディが特徴的です。

物語は、自分のガレージから出発して、レース会場を目指すというもの。
最後は、レースがスタートして競争しているシーンで終わります。

バルンくんが、色々な角度から描かれているのですが、他の車の登場が少ないのが残念です。
バルンくんの良さも、充分に表現されているとは言えません。
車好きのお子さんなら興味を示すでしょうが、一寸インパクトに欠けている感がある作品だと思いました。
参考になりました。 0人

なかなかよいと思う チェブラーシカのキャラが秀逸  投稿日:2010/10/10
チェブラーシカ
チェブラーシカ 原作: エドゥアルド・ウスペンスキー
文: やまち かずひろ
絵: エドゥアルド・ウスペンスキー
訳: こじまひろこ

出版社: 小学館
チェブラーシカは、1967年に出版されたウスペンスキーの「ワニのゲーナ」を元に作成されたパペットアニメーション映画に登場する不思議な動物。
本来の主人公は、友人である「ワニのゲーナ」だったが、その人気からむしろ実質的な主人公となったというのだから分からないものです。
その後ロシアの国民的キャラクターになり、2004年のアテネオリンピック以降ロシア選手団の公式キャラクターになっています。
大会ごとに色を変え、2010年のバンクーバー冬季オリンピックでは青いチェブラーシカのぬいぐるみが登場したのは、記憶に新しいところです。

そんなチェブラーシカが、日本で初めて絵本となった作品です。
チェブラーシカの出生と名前の由来から物語は始まります。
ワニのゲーナが友達募集の張り紙したことで、応募したチェブラーシカやガーリャが登場するというもの。
いじわるなシャパクリャクが少しは改心するシーンもあったり、友達の家の始まりも描いてあったりと、チェブラーシカを知るに必要な情報が盛り沢山の内容です。

文章は長いですが、チェブラーシカを始めとするキャラクターが魅力的なので飽きることなく読み聞かせできる絵本だと思います。
チェブラーシカというキャラが全てと言っても過言ではない絵本ですが、馴染の薄いロシアの風景も楽しめます。
参考になりました。 1人

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