![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
お父さんと公園に出かけたすーくんは、「おとうさん きに なって。」と、おねだりします。お父さんは、すっくと立った一本の木になりました。すーくんは登ろうとしますが、うまく登れません。「おとうさん どうやって のぼるの?」と聞きますが、木になったお父さんはなにもいいません。じっと見守るだけ。木はなんにも言わないですからね。 そこですーくんは、ひとりで登ってみます。少し登ると、足をかけられる枝があって、とうとうその枝に立つことができました。いい見晴らしです! 頭上にいる虫を見たり、鳥を見たり。すーくんが何か話しかけても木は何もいいません。ですが、表情を見ていると、すーくんと一緒になって何かを発見する喜びや、心地よい風を感じているお父さんの気持ちが伝わってきます。すーくんとお父さんは、同じごっこ遊び(お父さんが木になりきる遊び)を通して、言葉を交わす以上に、同じ時を共有し楽しんでいるのですね。
ストーリーも色彩も透明感のある絵本です。ページをめくっていくと、透き通った空色、若草色が美しく、戸外の気持ちよい風を感じ、子どもも大人もやさしい気持ちになれる一冊です。
(長安さほ 編集者・ライター)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
絵本評論家、広松由希子氏推薦!Eテレ「てれび絵本」でも紹介された「父子名作絵本」が、ついに復刊!決してお母さんには出来ない、“お父さんならでは”の子どもとのふれあいが素敵。お父さん、ぜひお子様に読み聞かせしてあげてください!絵本作家として数々の名作を生み出している片山健。その美しく力強い絵は、子どもの心をつかんで離しません。そんな片山が、“父と子のふれあい”を描いたのが本作。時に厳しく、それでいて大きく包み込むような愛が感じられる作品です。絵本作家・評論家の広松由希子氏が「ぜひ復刊を!」と熱望した本作。Eテレ「てれび絵本」でも佐野史郎さんの朗読で紹介されました。お父さんとお子さんが、ぜひ一緒に読んでほしい1冊です。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
先日、どうしても一人で出かけたい用事があり、2歳の息子を夫に託して出かける時に、この本を渡しました。面倒見ておいてねと言うと、本当にしっかり見てくれる真面目な人なので、「このぐらいゆったりでいいのよ」と伝えたかったのもあって。
帰ってきた時には、好き放題おもちゃを散らかして遊ぶ息子のそばに夫が倒れていました(笑)
ちゃんとうんちのおむつは替えてくれてあったし、適宜おやつもあげてあって、なにより息子がご機嫌で過ごしていたことがわかって、とっても嬉しかった!
私には「なんにもいわないの」な夫ですが、「子どもと過ごす、ちょっぴり大変だけど心地よい距離間」みたいなものが生まれたように見えました。 (カオリンゴカモシレナイさん 40代・ママ 男の子8歳、男の子2歳)
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