どんなにきみがすきだかあててごらん(評論社)
日本語版刊行30周年♪想いのつよさをくらべっこ♥
ぷっくり ぽっこり(偕成社)
穴に指をいれて、ぷっくり〜ぽっこり! 新感覚のあかちゃん絵本!
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幼い時に海に潜ったまま命を絶った太一の父。 太一が一人前の漁師になったとき 父の死の原因であったであろう巨大なクエに出くわします。 書いてはありませんが 父の敵(かたき)と思う心があったのだと感じられますが 太一は クエを仕留めることをしなかったのです。 きっと 魚をこんな気持ちで獲るのは間違っている …太一の心の中に そんな気付きがあったのだと想像しました。 海を自在に泳ぎまわる魚たちも その魚を獲ることで暮らしを立てている漁師たちも 海に生き 海に生かされている同じ命なのだと感じられるお話でした。 絵は 伊勢英子さん。 ありのままに描かれたという印象の いろんな表情の海の絵にとても心ひかれました。
投稿日:2008/11/18
一人海に潜って、海の主ともいえるクエの前で死んだもぐり漁師の父。 息子の太一を一流の漁師に育てて、静かに死んでいった与吉爺さ。 そして、中学を卒業すると漁師になるために与吉爺さに弟子入りした太一。 3人の海の男はそれぞれに海に向かい合う。 漁は男のロマンなのだろうか。 太一が海に潜って、父と向かい合っただろう海の主のクエと対峙するところが、とてもスリリングだが、太一の選択のみごとさがこのお話に、とても意味深さをもたらしている。 太一はクエに自分の父を見たのだ。 「海のいのち」というタイトルに込められたシンボリックなシーン。 何故だか、太一は父の命を乗り越えたのだと感じた。 立松和平の文章が繊細で、幻想的で、生き生きと海と男たちの生き様、葛藤、海に魅せられた恍惚感を表現している。 海の中のシーン描写、与吉爺さの臨終の描写などはうっとりするような象徴性に満ちている。 素晴らしいヒット作だと思う。 この物語に唯一女性が登場する場面がある。 太一の海に向かう姿勢に、不安をもつ母親の言葉である。 男たちにとっての海は、女には危険がいっぱいで理解できないものなのかもしれない。 でも…。 伊勢英子さんの絵は、明らかに男の視線でこの物語を描いている。 海に潜った太一と海のシンフォニックな描写、海のきらめき、そして海の生き物たちの交響…。 なんと感性的な描き方なのだろう。 思わずうっとりしてしまった。 泳げない伊勢さんが体当たりで、海に潜って得たものを絵の素材にしたのだろうか。 見ても読んでも飽きない逸品だと思う。
投稿日:2012/05/16
海って太陽や月に照らされてキラキラと美しい表情を見せることもあれば、何もかも飲み込みそうな恐ろしい表情を見せることもあります。 そんな海に命を奪われた父を、いつまでも追い続ける青年太一を描いたこの作品。 この絵本も海の様々な表情を見事に描いています。 父を海で亡くしても、自分も同じ漁師になるという太一。 物静かな中にも、しっかりとした力強さを感じます。 修行を重ね独り立ちする太一は、父が亡くなった海へもぐります。 父の命を奪ったであろう瀬の主との戦いには息をのみます。 その海で父を感じ、海のいのちを感じた太一は、そこで村一番のもぐり漁師の名を父から本当の意味で受け継いだのだろうと思いました。
投稿日:2009/04/23
もぐり漁師だった太一の父は巨大な魚と格闘して海で命を落とした。 やがて太一も漁師になり、海へもぐるようになった。 そして、あの魚と遭遇し・・・。 父を追い越そうとしても、亡くなった者と自分を比べるのは至難の業。 太一は父の姿を追いかけながら、海に潜っていた。 父に今の自分の姿を見てほしいそんな願いもあったのだと思います。 そして、あの魚に出会い、思いが葛藤する中、 何かがふっきれたのでしょう。 きらきら輝いて水しぶきをあげる海。 夕焼けにそまってためいきがでるほど美しい海。 静まり返った真っ暗な闇に不気味ささえ感じる海。 その時々でまったく表情をかえるのは海が生きているから。 生きている海の豊かさは人の心を満たしてくれると強く感じました。 伊勢さんの描く海はとても素晴らしかったです。 父への思い、「いのち」とは何かなど小学校高学年くらいの お子さんに読んでもらいたい内容です。
投稿日:2007/11/11
男の子は、父親を超えることが、自分の中で大きな目標なのでしょうか。 わが子にも、父親を尊敬しいつか超えたいと思ってもらいたいです。 子どものときに親を亡くす寂しさは、想像できないほどの悲しさだと思います。 だからこそ、父の進んだ道を継ぐことを選ぶのでしょう。 父が獲れなかったクエを追い続け、でも、笑顔で去っていく時、 確かに父を超えた自信に満ちています。 息子も絶賛する絵本です。
投稿日:2007/06/20
立松和平さんの作品ということで以前読んで深く感銘を受けましたが、 長男の小6の国語の教科書に取り上げられていると知って、 ある意味、なるほど、と思いました。 少年の心の軌跡が海の風景とあいまって、見事に描かれていたからです。 この作品もやはり、画面いっぱい広がる伊勢さんの海の絵があってこそ。 ぜひ絵本で味わいたいものです。 太一の父はもぐり漁にでかけ、大魚のクエと格闘し、水死します。 父の姿を見ていた太一は自然と父と同じ漁師への道を進みます。 そしてついに海中で、父と格闘したクエと出会うのです。 壮絶なようで、実は、潮騒のように静かな展開に 太一の心情が鮮やかに浮き上がります。 やはり少年時代に読んで共感して欲しい作品ですね。
投稿日:2006/07/28
立松和平さんというと、ずっと昔、夜の報道番組に出ていらしたのを、よく覚えています。独特のイントネーションで、穏やかに話されるのが、印象的でした。 このお話は教科書にのっていましたが、あの立松さんの著作と知っておどろきました。
投稿日:2019/10/04
海 遊ぶだけではなく 見るだけでなく そこで生活している人がいる 海での仕事 海との付き合い方 いろいろ考えさせられます たくましい漁師のおとうさんに 太一は憧れています 確かに 誰にももぐれない瀬に潜ったり 不漁の日でも文句は言わない 「海のめぐみだからなあ」 その父が亡くなり 与吉爺さになんとか頼んで 弟子になります 与吉爺さの言葉も深いです 指導方法も深いです それに対して 太一もきちんとしているのがすごいです 与吉爺さとのお別れ 「死」の捉え方もなるほど・・・です そして、クエとの対峙場面 すごいです・・・ 伊勢さんの絵が なんともいえません 太一の「海の命」に対する考え方が 子ども達にも伝わるといいなぁ と、思いました
投稿日:2014/04/01
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