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大人の絵本
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投稿日:2009/10/11 |
唐の詩人柳宋元の詩「漁翁」をモチーフにした作品。
漁師のじいさんは、夜は西の岩陰ですごし、
夜明け方には清らかな湘水を汲んで竹を燃やす。
もやが消えて日が出たと見る間に山と水の緑が現れた。
もはや人かげは見えず、漁師のうたう船歌が聞こえるだけ。
はるかに天のはてをかえり見つつ流れを下れば、
岩の上から雲が無心に迫ってくる。 (松枝茂夫「中国名詩選」)
夜明け前の静寂な湖の辺の風景が秀逸です。
その画の色合いが心に染み込みます。
それに、瀬田 貞二さんの訳が、一層その雰囲気を引き立てています。
絶妙としか言いようがありません。
これはもう大人の絵本と言って良い作品だと思います。
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結末は納得
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投稿日:2009/10/11 |
主人公は、サーカス団で活躍する犬のモルフ君。
サーカス団では、綱渡りを演じているのですが、ほかの仲間はみんな二人組で楽しそうなのに、モルフ君だけひとりぼっち。
そこで、モルフ君は相棒さがしの旅に出かけます。
色々な出会いがあって、最後は灯台下暗しというか、意外なサプライズで相棒が見つかるというストーリーなのですが、話の流れがどうもスムーズでないような気がします。
一番気になったのは、それぞれの出会いの繋ぎが、唐突だということ。
しかも、その出会いの会話が難しくて、中々話に入りこめませんでした。
絵そのものは、賑やかでサーカスという題材にピッタリなのですが、ストーリーに面白みが欠けているのが残念な作品でした。
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楽しい冒険活劇
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投稿日:2009/10/11 |
ロシアの昔話の再話。
文は、「ツバメ号とアマゾン号」で有名なアーサー・ランサム。
絵は、コールデコット賞を三度も受賞しているユリー・シュルヴィッツ。
この作品も、1969度のコールデコット賞受賞しています。
年寄り夫婦と三人の息子がいて、上の二人は利口もので、三番目は世界一のばかだという設定。
両親は、上の二人は可愛がるが、三番目には全く世話をしないというくだりに違和感を覚えました。
昔話だから仕方のないことなのかも知れませんが、そこは設定の変更をして欲しかったところ。
また、ばかという名称についても、賛否両論があります。
昔話には名前を付しないものが多いのですが、世に出すからには名づけしても良かったのではないかと思いました。
気になる点はありましたが、物語自体は、魅力的という言葉がぴったりの作品です。
大空を自由に走れる空とぶ船を求めて旅にでたばかむすこと,7人のふしぎな能力をもつ男たちの冒険物語で、文章が長いという点を除けば、夢中になること間違いなしというレベルです。
小学生以上を対象とした作品と捉えれば、読んで楽しめる作品だと思います。
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重厚な絵が魅力的
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投稿日:2009/10/10 |
作者のユリ・シュルヴィッツ は、1935年ポーランド ワルシャワ生まれ。1959年アメリカに渡り創作活動を始めます。
この作品は、1980年のコルデコット賞オナー賞受賞作品。
お話は、主人公のアイザックが夢のお告げに従って、都の宮殿の橋の下に向かうシーンから始まります。
そこで、出会った衛兵から、夢の話を聞かされるのですが、それが良く出来たサプライズで、一気に結末に向かいます。
イギリスの昔話を題材にしたということなのですが、ユル・シュルヴィッツの重厚な画風が、中世ヨーロッパの風景にとても合っていて、ストーリーに引きずり込まれることでしょう。
でも、何と言ってもこの作品の見所は、
「ちかくにあるものをみつけるために、
とおくまで たびを しなければならないこともある」
とアイザックが自分の家の壁に刻んだシーン。
この作品の根底にあるものですが、考え深い言葉で、どんな世代の人にとっても気づきがある言葉だと思います。
小学生の低学年くらいから自分で読ませるのにも適した作品だと思います。
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透き通りような繊細な絵
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投稿日:2009/10/10 |
2003年のコルデコット賞オナー賞受賞作品。
作者のピーター・マッカーティが、実際に一緒に住んでいる犬のホンドと猫のファビアンを描写した絵本です。
何といっても、その透き通るような繊細な絵が、見るものの心を和ませてくれます。
本当に淡い色合いの絵は、いつまで眺めていても飽きません。
2002年度ニューヨークタイムズ・ベストイラスト賞を受賞したのも頷けます。
ストーリーは、犬のホンドと猫のファビアンのさり気ない一日を描いたものですが、それがこの絵の雰囲気とマッチしていて、読後感も爽やかなものがあります。
訳は、あの江國 香織さん。
絶妙な訳なのだろうけど、登場する女の子は、どう見ても赤ちゃんではなくて、おちびちゃんといったところで違和感が残りました。
犬好き、猫好きにはたまらない、絵そのものを楽しめる作品です。
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古典的名作
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投稿日:2009/10/10 |
「三びきやぎのがらがらどん」が有名なマーシャ・ブラウンの作品。
マーシャ・ブラウンは、実に3度もコルデコット賞を受賞しており、この作品はコルデコット賞オナー賞受賞しています。
お話は、イギリスの昔話を題材にしているとのことなのですが、ネズミと猫と航海船などが昔話らしい雰囲気を醸し出しています。
また、2色刷りの絵も、昔話に似つかわしい色合いだと思います。
それにしても、作品自体は1950年の作品で、それが2007年に日本での初版ですから、本当に息の長い作品です。
逆に言えば、それだけ支持された作品ということになりますので、一読しておきたい作品です。
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パパにとって憧れる人物伝
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投稿日:2009/10/10 |
1909年にドーバー海峡を飛行機で初めて渡ったフランス人の飛行家ルイ・ブレリオの実話に基づいた作品。
今年は100周年にあたり、7月25日にフランス人パイロットが、ブレリオと同型機でドーバー海峡横断に成功したと報じられていました。
1984年のコールデコット賞受賞作品で、日本では2009年に翻訳されています。
ルイ・ブレリオは、元々裕福な家庭を築いていたのですが、飛行船を目にした時から、自分で空を飛ぶ機械を作ると決めたのです。
次々に失敗作を世に送り出していくのですが、こういうロマンって大切にしたいもの。
理解のある家庭だったから良かったのでしょうか、中々こうは行かないのが現実なので、羨ましい限りです。
失敗を重ねブレリオ11号機になって、とうとうドーバー海峡横断に挑戦し、最初のトライで成功するのです。
ルイ・ブレリオはお金だけ出していたのですが、自分も操縦を習い、そして自分が挑戦したというところに、この人の凄さがあるし、パパ像として憧れます。
淡々とした文章で、成功談に感動できるという部分はなかったのですが、パパに何か勇気を与えてくれるそんな絵本でした。
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センスが新鮮
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投稿日:2009/09/26 |
絵の作風から見て、古典的作品と思ったらさにあらず。
2004年のコルデコット賞オナー・ブック受賞作品と極めて新しい作品でした。
作家のモー・ウィレムズは、この作品が絵本のデビュー作で、主人公のハトはシリーズ化しているようです。
モー・ウィレムズの経歴を見ると、セサミ・ストリートの脚本・アニメーションとして活躍とあり、この作風に繋がっているのでしょう。
お話は、バスの運転手が、読み手に対して、ハトに運転させないで下さいと語りかけてくるところから始まります。
それからハトと読み手の対話が続くのですが、語り方の切り口が新しい感じがします。
何でハトが?という疑問はあるのですが、そのキャクターと動きは結構楽しく、はまるお子さんも多いかも知れません。
ただ、コルデコット賞の作品というのは、今までその力量に圧倒されたというパターンだったのに対して、少し肩透かしを食らったという感じが否めませんでした。
でも、このセンスは、翌年にもコルデコット賞オナー・ブック賞を連続して受賞していることからも、並外れたものであるのは間違いのないところだと思います。
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精緻な絵がとても魅力的
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投稿日:2009/09/26 |
題や絵の作風からして、海外の絵本と思ったらさにあらず。
何と日本の作品でしたが、中を見てさらにびっくり。
建物を建てるシーンや図面が沢山出てくるのですが、とても精緻に描かれています。
作家である青山邦彦さんの履歴を見て納得。
早稲田の理工学部建築学科、同大学院過程を終了後、建築設計事務所を経て絵本作家になったという経歴の持ち主。
一見の価値のある絵だと思います。
さて、お話は、森に住む気難しいドワーフじいさんが、一人で家を造るシーンから始まります。
すると、動物達が、手伝うから自分の部屋を造って欲しいと集まってきます。
そのエスカレートぶりが楽しく、さまざまな動物が家を造るシーンは、細かいところまで実に精緻に描かれています。
建物だけでなく、動物の描写もとても見事で、しかもその動きがユニークなので見るものを惹きつけて止まないと思います。
絵を見るだけでも充分に満足なのですが、ストーリーも最後にはほのぼのさせる場面もあって、注目したい作家として他の作品も読みたくなりました。
是非オススメしたい一冊です。
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勇気について考えさせられる絵本
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投稿日:2009/09/26 |
ワニのライルシリーズで知られるバーナード・ウェーバーの作品。
訳は、あの聖路加国際病院理事長の日野原重明さん。
生き方の本の類だけでなく、絵本の訳までしていたとは、本当に幅広いご活躍をされていると思います。
さて、この絵本には、沢山の勇気がでてきます。
勇気っていうと、大げさに考えてしまうけれど、この絵本を読むと、実は小さなことだって勇気なんだって思えてきます。
そう、誰だって沢山の勇気を持って生きているということが、実感できるのです。
大人も含めて、幅広い年齢の人にとって、考えさせられる絵本だと思います。
とても深い作品です。
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